何となくの資金管理では破産する
資金管理できてますか?
あなたはトレードをする際、明確な資金管理を行っていますか?
トレードの世界ではトレードを始めて1年以内に資金を無くして
退場していく人が90%と言われていますが、その理由はトレードでの資金管理を全くしていないもしくはなんとなくしかしていないからです。
トレードを始めて最初のころはFXに大きな可能性を感じて取り組む人が多く、勝てる手法探しや、利益を出そうと高いレバレッジを利かせたトレードなど知らず知らずのうちに破産の道を歩んでいる人がほとんどです。
しかしそれは人間としてはいたって自然なことであり当然の結果なのですが、FXで生き残っていく為には、そういった行為を自分の意志で修正していく必要があります。
そしてFXでは自分の意志で修正が必要なことがいくつかあります。
一つ目は「マインドセット」
二つ目は「資金管理」
三つめは「メンタルコントロール」
四つ目は「手法研究」
五つ目は「内省」です。
今回はその内の一つ資金管理についての話です。
上の五つは全て大切ですが、個人的には「マインドセット」と「資金管理」の習得なくして相場で生き残ることは不可能であると考えています。
資金管理
ほとんどの人は「資金を増やすこと」と「手法」にしか焦点を当てていませんが、
ここでいう「資金管理」とは「資金を増やすこと」とは違います。
結果的にそうなるのですが意識的には資金を増やすことを考えるのではなく、資金を守ることを第一に考えます。
そして資金を守ることが結果的に資金を増やす(増える)ことに繋がっていきます。
また今回の話とは少しそれますが、「手法」と「手法研究」も意識的には全く違うものになります。
「手法」というのは他の誰かが紹介しているトレード方法もしくはそれをまねたものであり、「手法研究」というのは自分の資金、性格、環境に適応したトレード手法をチャートパターンなどを当てはめて見つけ出すことです。
つまり、ほとんどの人が焦点を当てている「手法」というのは自分以外の他の誰かが機能したトレード方法であって、その人と性格も思考回路も違うあなたに合ったトレード方法とは限らないのです。
そして自分に合っていないトレード方法でトレードを続けても利益が出ないどころか資金がいつか無くなることは目に見えています。
まれに人が紹介しているトレード方法で勝つこともありますし、資金が数倍になる事もありますが、それはたまたまそのトレード方法と相場があっていただけで、相場環境が変わってトレード方法が機能しなくなった時に、今使っているトレード方法のどこをどのようにして改善すればいいのかはわからないでしょう。
そもそも人のトレード方法なのだから当然です。
一度発見したらずっと機能し続けるトレード方法などは存在しません。
トレード方法は「手法研究」を繰り返し行って、自分に合ったトレード方法をその都度見つけていくしか方法はありません。
少し話がそれましたがそれでは「資金管理」について詳しく説明していきます。
自己資金の考え方
自己資金は余剰金を充てるようにします。
リスクリワードを認識する
リスクリワードとは自分がエントリーしようと思うトレードにおいて、損切りで失う可能性のある値幅(リスク)と、自分が得ることの出来る可能性のある値幅(リワード)を明確にしてその比率が 何 : 何 であり、そのトレードにはどれ程の優位性があるのかを認識するためのものです。つまり優位性があるトレードとは、このリスクリワードの比率が少なくともリスク1:リワード2の1:2以上である事が重要になってきます。
0.2:0.8なのでこのトレードのリスクリワード比は1:4ということになります。
損切り値の設定
2%ルール
資金管理の一つに2%ルールというものがあります。
2%ルールとは、「どのようなトレードでも、一度のトレードで口座資金の2%以上のリスクを取ってはならない。」というものです。
例えばあなたが10万円の口座資金でトレードをする場合を考えると
口座資金×2%=損失許容額なので
100000×0.02=2000
となりあなたの損失許容額は2000円になります。
わかりやすくUSDJPYのトレードだとしますが
エントリーポイントが黒丸のポイントで105.000
S/L(損切り)ポイントが黒線の104.800だとすると。
105.000-104.800=0.2
となり0.2円つまり20pipsのリスクをとっています。(1pipsは0.01円)
では先ほどのトレードではどうなるのでしょう?
先ほどのエントリーだと20pipsのリスクを負っています。
ここでもし通常ロットである1lotだと(1lotは100000通貨単位)
10万通貨×損切幅=リスク金額なので
100000×0.2=20000
となり2万円がリスクとなり10万円の口座の場合、資金の20%ものリスクを負っていることになります。
なので次は適切なロット管理をしていく必要があります。
口座の資金は10万円なのであなたの損失許容額は2千円です。
先ほどのトレードだと負うリスクは0.2円の20pips
損失許容額÷損切幅=ポジション量なので
2000÷0.2=10000
となり保有できるポジション量は10000通貨になります。
ポジション量をロット換算するには
ポジション量÷10万通貨(1lot)=保有ロットになるので
10000÷100000=0.1
となり先ほどのトレードでは0.1ロットでエントリーできることがわかります。
少しややこしくなってしまったのでまとめると
2%ルールは一度のトレードで口座資金の2%以上のリスクを取ってはならないので
1、口座資金の損失許容額を計算する。(口座資金×2%=損失許容額)
2、損切り幅を計算する。(エントリー値±損切り値=損切り幅)
3、保有ポジション量を計算する。(損失許容額÷損切り幅=ポジション量)
4、ロット数を計算する。(ポジション量÷10万通貨(1lot)=保有ロット数)
というように2%のリスクを明確にしてエントリーしていくというものです。
少しめんどくさく思うかもしれませんが自分の破産退場を防ぐ命綱だと思ってエントリーする前には自分が負うリスクを明確に見える形にしておくことをおすすめします。
6%ルール
6%ルールは2%ルールでトレードを行い、合計損失が6%に達した時点で一度相場から離れて休場するといったものです。
6%ルールは2%ルールほど明確な決まりはありませんが、損失額が6%に到達しているということは、エントリールールが相場に適応していないか、エントリーポイント・損切りポイント・利確ポイントのどれかがおかしい場合が多いためどちらにせよ相場から一旦離れる方が良いことを示しています。
なので6%ルールは相場から離れて一度休憩するタイミングに利用するのが良いでしょう。
またほとんどの人が6%損失を出した時点で取り返したい感情になりやすいので一度相場から離れて落ち着くことで無駄な損失を抑えることができます。
何度も言いますが取り返したい気持ちが破産の第一歩になるので、その感情に気づいた時は意識的に排除していきましょう。
まとめ
今回は資金管理について話しましたが、資金管理ができていない勝ちトレーダーはいません。
FXという相場で生き残っていく為には自分が戦うための自己資金を守っていく必要があります。増やすことばかりを考えていては結果的に資産を減らすことになるでしょう。
余剰金とはいえ、最悪無くなっても生きる上で支障がないだけで、本当に無くなってもいいとは思わないですよね?
それならまず自分の戦力(口座資金)を確認しましょう。
そのうえで自分がどれほどのリスクを負うことができるのかを認識しましょう。
自分の損失許容額以内のトレードを心がけるだけでとりあえず早期退場は避けることができます。
資金を増やすのはそれからでも遅くありません。
まずは相場で生き残ることを考えていきましょう。
今回紹介した資金管理や損切りなどの参考はパンローリング社から出版されています。
アレキサンダー・エルダー博士が執筆した書籍に詳しく書かれているので詳しく知りたい方は是非一度読んでみてください。
ここでは関係のある数冊を紹介
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